わたしの職場は、1人で過ごすにはあまりにだだっ広い。
聞こえてくる音といえば、目の前を通る車、換気扇、一応自動らしいトイレの流水音。
...ぐらい、かな。
先の2つはいいとして、3つ目に関しては少々困っておりますが。
だってさ、どう見たってわたししかいないのに、どうして男性用トイレの水が頻繁に流れるわけ。しかも立て続けに。故障? 早すぎだよ。まだ4ヶ月弱しか経ってないっつの。
一度業者さん呼んで、ちゃんと見てもらった方がいいのかなぁ...
毎日毎日景気よく流れてくれてるけど、水道代だってばかにならないんだから。
たまーにお客様がいらっしゃるけれど、それって10日に1人くればいいような頻度だし、あとは業者さんや運送会社の人や会社関係の人。遊びにきてるのか仕事ついでに寄ったのか知りませんが、暇なんだろうとは思う。そうじゃなきゃ来るもんか、こんな何もないところ。
「いいとこだよねぇ、のんびりしてて」
それって褒め言葉じゃないですよね?
本当なら、人がわしゃわしゃいるぐらいじゃないと、仕事として成り立たないのにこんな職場。
まあ、確かにのんびりはしてますけども。午後とかヤバイもの、眠くて眠くて眠くて。うっかり控室の掃除なんか手出したらおしまい。畳の上でごろんと眠りたい...ネコのように。
そんなこんなで(何が)、普段は人の気配がほとんどないわたしの職場。
仕事もないのに、とりあえず「万が一のため」に、開けておかなければいけないところ。
基本的に、あんまり細かいことは気にしないわたしですら眉をひそめたくなる...多分、半数ぐらいの人が「それはどうよ」って言いそうな立地条件。
残りの半数は「いいじゃない、お客さんが目の前にいるから仕事がすぐにもらえて」なんて、これまた眉をひそめること平気で言うんだけど。悪気ないんだろうねぇ、わたしは不愉快だけど。
とりあえず、最低でも1年勤続決定で、多分、惰性でそのままずるずる続けるだろう、わたしの職場は、人生最後の儀式を執り行うところ。
ご遺族の皆様には、心穏やかに最後の時をお過ごしくださいますよう、誠心誠意努めさせて頂きます。
また、故人様のご冥福をお祈り申し上げます。